電源ボタンを押すとバイブレーションは鳴るのに、画面には何も映らない。本体が反応しているように見えるぶん、どこに原因があるのか迷いやすい症状です。今回は、この症状が出たAQUOS wish3を、NANDのリボールで起動まで復旧した事例をご紹介します。
症状・お預かり時の状態
| 機種 | AQUOS wish3 |
| 症状 | 電源ボタンでバイブレーションは鳴るが、画面が映らず起動しない。 |
| 経緯 | 自然故障・経年劣化 |
初期診断:まず何を測るか
バイブレーションが鳴ると本体は反応しているように見え、一見すると画面まわりの不具合を疑いたくなりますが、今回の原因はNAND側の断線でした。自然故障・経年劣化という経緯とあわせて、この症状からNANDに目星をつけています。
- 電源ボタンを押すとバイブレーションは鳴るものの、画面には何も表示されず起動しないことを確認する
- この症状と、自然故障・経年劣化という経緯から、NANDの断線に目星をつける
処置内容
目星をつけたNANDを基板から取り外し、リボールを行いました。
- 元々ついていた古いはんだを除去するクリーニングを行う
- 新たにはんだを塗り、はんだボールを形成する
- NANDを基板に取り付ける

結果・動作確認項目
リボール後に電源を入れると起動し、PIN入力画面(ロック画面)まで表示されました。初期化されることなく、データが残ったままの状態で起動できています。PIN入力画面が表示されたときは、正直ほっとしました。
今回はNANDのリボールで改善しましたが、NAND自体の老朽化も懸念されるため、すぐにバックアップと機種変更をおすすめしています。
- 電源の起動
- 画面表示とタッチ操作
- 充電の認識
- 発熱と消費電流の推移

ご提案
今回の事例では、NANDのリボールによって起動まで復旧し、データも残ったままでした。ただし、経年劣化による不具合だったことを考えると、NAND自体の老朽化も懸念されます。今後の状態を言い切ることはできませんが、復旧後はすぐにバックアップを取り、機種変更を検討していただくことをおすすめしたいところです。
想定される依頼シーンとしては、①電源ボタンを押すとバイブレーションは鳴るのに画面が映らず起動しない案件、②部品交換を行っても症状が改善しなかった案件の2つが挙げられます。
診断のみのご依頼にも対応しており、当店ではiPhoneやAndroidのスマートフォンから、iPad・タブレット、Switch・PS5などのゲーム機、ノートPCまで幅広い機種の基板修理に対応しております。機種ごとに外注先を分ける必要がなく、基板修理の窓口を1社にまとめていただけます。
