電源が入らない端末は、原因が基板のどこにあるのかを見極めるまでが悩ましいところです。今回は、AQUOS wish2(SH-51C)のCPU回路の故障による電源不良を、CPUとCPU裏にあるICのリボールで復旧した事例をご紹介します。
症状・お預かり時の状態
| 機種 | AQUOS wish2(SH-51C) |
| 症状 | 電源が入らない。 |
| 経緯 | 故障に至った経緯は不明で、基板側の診断からのご依頼 |
電源が入らない状態でお預かりしました。故障の経緯がわからないため、まずは基板側の診断から始めています。
初期診断:まず何を測るか
最初に、DC安定化電源で電流の入り方を確認しました。
- バッテリーのコネクタにDC安定化電源をつなぎます。
- 電源を入れようとしたときの電流の入り方を確認します。
- 電流の推移がCPU回路の不具合を示していたため、CPU回路に目星をつけました。

処置内容
CPUを基板から取り外し、リボールを行いました。
- CPUの古いはんだを除去するクリーニングを行います。
- CPUに新たにはんだを塗り、ボールを形成します。
- ボールを形成したCPUを基板に取り付けます。


ところが、CPUのリボール後も電源は入りませんでした。確認を進めたところ、CPU裏にあるICが、リボール作業の熱で正常に動作しなくなっていると判断しました。そこで、このICもリボールしています。

結果・動作確認項目
CPU裏にあるICのリボール後、無事に復旧しました。確認できた内容は以下のとおりです。
- 電源が入り、起動した
- 画面に電話(ダイヤル)画面が表示された
無事に復旧したときは、正直ほっとしました。

ご提案
今回の事例のように、CPUのリボール後に電源が入らない場合でも、リボールの熱の影響でCPU裏などの周辺ICが正常に動作しなくなっていることがあります。CPUだけでなく、周辺まで見る必要があるケースです。
想定される依頼シーンとしては、①電源が入らず、CPU回路の不具合が疑われる端末、②CPUのリボールを行っても改善しなかった端末の2つが挙げられます。
診断のみのご依頼にも対応しており、当店ではiPhoneやAndroidのスマートフォンから、iPad・タブレット、Switch・PS5などのゲーム機、ノートPCまで幅広い機種の基板修理に対応しております。機種ごとに依頼先を分けず、基板修理の窓口を1社にまとめていただけます。
