2026/09/01

Pixel 5a 表示不良|電源は入るが画面が真っ暗、CPUリボールで復旧

電源は入っているのに画面だけが真っ暗、という表示不良は、画面を交換しても直らなかった時点で行き止まりになりやすい症状です。今回お預かりしたPixel 5aは、まさにその状態でした。ただしこの機種は、CPU回路の不具合による電源不良・表示不良がもともと非常に多く、当店にも一時期は同じ症状の依頼が続いていた機種です。その経験から、今回も早い段階でCPU回路を疑って作業に入りました。判断の根拠と、実際に行った処置を公開します。

症状・お預かり時の状態

機種Google Pixel 5a (5G)
症状表示不良。電源は入っている様子だが、画面が真っ暗のまま表示されない。
経緯電源は入るものの画面が表示されず、基板レベルでの対応が必要と判断され、お預かりとなりました。

お預かり時、外装や画面に目立った損傷はなく、水没痕も見られませんでした。基板を取り出して確認しても、焼損や腐食といった分かりやすい異常はありません。目視では手がかりが出てこない、いわゆる自然故障の見え方をしている個体です。

初期診断:どこから疑うか

表示不良は、まず画面側か基板側かの切り分けから入ります。今回は基板側での対応が必要な状態としてお預かりしているため、当店では基板側のどこが表示に関わっているかを絞り込むところからの確認になりました。

  1. 外装・基板の目視確認(落下痕、水没痕、焼損、腐食の有無)
  2. バッテリーと電源まわりの状態を確認し、電源側の異常でないことを確かめる
  3. 画面のコネクタまわりに損傷や接触不良がないかを確認する
  4. この機種で経験上もっとも多い故障箇所であるCPU回路を疑い、そこに絞って作業方針を立てる

Pixel 5aは、CPU回路に起因する電源不良・表示不良が突出して多い機種です。メーカー側でも電源が入らなくなる不具合について延長修理プログラムが設けられたほどで、当店でも一時期は同じ症状のご依頼が続いていました。最近は依頼数自体が落ち着いてきましたが、症状の出方には共通した傾向があり、今回もその型に当てはまる個体でした。

今回は、測定で断線箇所そのものを突き止めてから作業に入ったわけではありません。この機種の故障傾向と症状の一致から、CPUと基板の接続部分に問題があるという見立てを立て、そのうえでリボールという処置を選択した、という流れです。

処置内容

CPUを基板から取り外し、はんだボールを付け直したうえで再度取り付ける、いわゆるリボールを行いました。手順としては次のとおりです。

  1. シールドを外し、CPUを基板から取り外す
  2. 基板側とCPU側の双方に残った古いはんだを除去し、面をクリーニングする
  3. 新たにはんだを塗り、CPU側にボールを形成する
  4. 位置を合わせてCPUを基板に取り付ける
  5. 取り付け後に通電し、表示が戻るかを確認する

Pixel 5aのCPUまわりは、この機種特有の傾向として接続が失われやすい箇所です。今回もリボール後に表示が復帰したことから、CPU回路の接続が断たれていたことが原因だったと判断しています。原因が確定したのは処置の後、という順序になりますが、この機種に関しては症状と故障傾向の一致がはっきりしているため、先に処置へ進む判断がしやすいケースでした。

結果・動作確認項目

リボール後、電源投入で正常に画面が表示されるようになりました。パターンの損傷はなく、再生などの追加作業は発生していません。お返しする前に、次の項目を確認しています。

  • 電源の起動(複数回の再起動テストを含む)
  • 画面表示(表示の乱れ・消灯がないこと)
  • タッチ操作
  • 充電動作(充電の開始・電池残量の上昇)
  • USB接続の認識
  • 本体の発熱・異常電流がないこと

作業日数は1日です。

ご提案

機種ごとに故障の出方には傾向があり、Pixel 5aのCPU回路はその代表的な例です。目視でも測定でも異常が見えない表示不良であっても、機種特有の傾向と症状が一致していれば、そこから作業方針を立てられる場合があります。今回のように、原因が確定するのは処置の後になることもありますが、判断が早い分だけ作業期間を短く抑えられるという利点もあります。想定される依頼シーンとしては、①画面を交換しても表示が戻らず、基板側の対応が必要になった個体、②Pixel 5aのように電源不良・表示不良が多発している機種で、同じ症状の個体が続けて持ち込まれている場合、の2つが挙げられます。診断のみのご依頼にも対応しており、当店ではiPhoneやAndroidのスマートフォンから、iPad・タブレット、Switch・PS5などのゲーム機、ノートPCまで幅広い機種の基板修理に対応しております。窓口を1社にまとめていただくことも可能です。

修理のご相談や料金はホームページでご確認いただけます。お問い合わせは公式サイトの問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。

「まずこの基板を見てもらえるか聞きたい」という段階でもかまいません。症状や基板の写真を添えて、LINEからそのままご相談いただけます。

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